JKビジネス

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JK

JKビジネス(ジェーケービジネス)とは、女子高生(JK)による密着なサービスを売りにしたビジネス。

概要

2006年頃から東京秋葉原メイド喫茶に代わる業態又はそのバリエーションとして女子高生の衣装を着た店員がリフレクソロジーという簡易マッサージをしてくれる「JKリフレ」が誕生した。「JKリフレ」は東京の新宿池袋渋谷大阪日本橋にも広がっている。「JKリフレ」はマッサージの際の密着感が売りになっており、マッサージだけでなく個室で2人きりで会話を楽しめ、膝枕、耳かき、添い寝等もサービスに含まれている。

「JKリフレ」は風俗店や飲食店ではないので届け出は不要である。マッサージ店を開業する場合はあん摩マッサージ指圧師の資格が必要だが、リフレサービスが本来的なマッサージ行為といえるかどうかは曖昧で、従業員が資格なしで行っている。「JKリフレ」は風俗店ではないことから、18歳未満の少女を雇用しても風俗営業法違反にはならない。そのために高校を卒業した年齢の女性によるコスプレではなく、18歳未満の女子を含めた本物の女子高生が多く従業しており、そのことを売りの一つとしている店もある。18歳未満の女子雇用については、労働基準法が規定する18歳未満の労働者に対する禁止事項である「深夜労働」「時間外労働」「休日労働」をさせなければ問題ないと解釈されている。

「JKリフレ」の客である男性が少女からの密着なサービスを究極的に求めることによって、女性従業員への性的接触とつながりやすく、また従業員である少女らも他のバイトと比較して手軽に大金が稼げるとして従事しており、脱法風俗店となっている。前述の通り風俗営業法違反ではないとして、18歳未満の少女が脱法風俗店で従事している状態のため、児童買春ストーカーの犯罪の温床になっていると問題視されている。

また、後述のように「JKリフレ」が警察から摘発されたことを受けて、女子高生に制服や水着などの衣装を着させて二人きりで撮影ができる「JK撮影会」という新たな形態も誕生している。これも「JKリフレ」と同様に風俗営業法の適応が受けないとされているため、本物の女子高生や18歳未満の少女が従事している。学校の教室や女子高生の私室をイメージした撮影スペースで行われ、男性客の指示によって水着で性的な意味合いを持ったポーズやスカートの中の下着を見せるポーズを女子高生に取らせており、児童ポルノ等の犯罪の温床になっていると問題視されている。

警察からも問題視されており、「JKリフレ」や「JK撮影会」が18歳未満の従業員に対する労働基準法違反(危険有害業務)や児童福祉法違反(有害支配行為)や児童ポルノ禁止法違反(児童ポルノ製造)で摘発された例もある。

しかし、「JKリフレ」や「JK撮影会」のような個室ではなく、女子高生と一緒に散歩ができるという触れ込み(事実上の店外デート)で二人きりでカラオケボックス漫画喫茶などに行くサービスの「JKお散歩」という新たな業態の店が誕生している。これも「JKリフレ」「JK撮影会」と同様に風俗営業法の適応が受けないとされているため、本物の女子高生や18歳未満の少女が従事しており、児童買春等の犯罪の温床になっていることや路上での強引な客引き行為が問題視されている。2013年4月以降は警察は「JKリフレ」「JK撮影会」「JKお散歩」等の「JKビジネス」に従事している17歳以下の女性従業員について補導の対象とし、2014年12月以降は18歳の女子高生である従業員についても補導の対象としている。

2014年には米国国務省がまとめた世界各国の人身売買の実態の年次報告書において、「JKお散歩」が性目的の人身売買の例として取り上げられた。

2015年3月には愛知県青少年保護育成条例の改正という形で、JKビジネスを「有害役務営業」と位置付けて18歳未満による接客を禁じ、有害役務営業をしている店舗には行政が立ち入り調査し、違反があれば営業停止命令を出し、停止命令違反者は1年以下の懲役又は50万円以下の罰金を科される内容を盛り込む内容のJKビジネス包括的規制条例が制定され、7月に施行予定である。

現役女子高生からJKコスプレまで。JKビジネス驚きの収益

2014年11月3日放送の「マネースクープ」(フジテレビ系)が、「JK」(女子高生)を生かしたビジネスがどんなサービスや仕組みで収益をあげているのかについて、潜入取材した。

今回の取材を担当するのは番組レギュラーの宮川一朗太と、飯尾和樹で、2人はまず、東京都新宿歌舞伎町の「JK SPECIAL」という店に潜入した。ここは、現役女子高生の手料理を食べられるカフェバーなのだという。

「JK SPECIAL」店内は、全て現役の女子高生が勤務しており、40人の在籍しているという。昼の12時から夜の9時半まで、18歳未満が働ける時間に女子高生を雇っているのだ。店側も社会人を雇うよりも人件費を節約できるらしい。

そんな「JK SPECIAL」は40分1200円(午後4時以降は2000円)で飲み放題のシステムを採用している。しかし、飯尾がオススメのドリンクをたずねると、有料のビックリコーラ(2000円)をいきなり勧められるといった場面にスタジオからは笑いが起きた。

この店のアルバイトの時給は1000円で歩合は別だというが、土日も休まずに出勤し、月給15万円を稼ぐ女子高生もいるという。

さらに、同店の女の子の手作りメニューが紹介され、中でも一番のオススメが、たこ焼きだというが、1500円という高額に飯尾と宮川は驚いた。そんな、たこ焼きの味について、飯尾は「5歳の子が作ったら天才っていうけど、でも、なんか良い!」と、判断に困る微妙な感想をもらした。

宮川と飯尾は、そのほか在籍する女子高生との「チェキ撮影(500円)」や、在籍する女子高生がプリントされた「トランプセット(3000円)」を購入した。2人は、80分の滞在で合計18792円(税込)を支払うことになった。

ここで「JK SPECIAL」を経営する、社長の山中秀起氏がインタビューに応じた。飯尾が山中氏に「年商の方は…?」とたずねると、山中氏は「ザックリと言ったら、5000(万円)ぐらいです」と答えた。

続いて、宮川と飯尾は秋葉原にやって来た。ここはJKビジネスの店が30軒以上もあり激戦区とされる。そんな中でも、独特のサービスが人気のJKリフレ店「あきば 踏みっ娘学園」に潜入した。

「あきば踏みっ娘学園」は、学校設定の足踏みリフレクソロジーのお店だ。早速、20分2200円で、宮川がJKコスプレのさゆみさんに、体を踏んでもらう体験に挑んだ。今回、取材する2人を担当するさゆみさんによれば、給与は時給1000円と歩合なのだという。また、リフレクソロジーの店舗で働くには、特別な資格は必要ない。つまりこの店は、マッサージの資格を持たないコスプレの女の子が、体を踏みつけるだけの店なのだ。

また、同店には「ひざ枕耳かき(10分1300円)」や、「チェキ撮影(1000円)」だけでなく、驚きのオプションがあるという。そのオプションを、さゆみさんが「はい、ビンタがあります。人気ですね」と紹介した。

つまり、同店はJKが客にビンタ(1000円)をすることを商売にしているのだ。JKのビンタを宮川と飯尾も体験することになったが、たたかれる際に客は好きなセリフを言ってもらうことができるという。そこで、飯尾は「野菜も食べろよ!」、宮川は「馬券当てろよ!」と怒られながら、続けざまにビンタを受けた。なぜか、ビンタを受けた2人は、まんざらでもない表情だ。

「あきば踏みっ娘学園」の店長によれば、1カ月200万円の売上のうち、約10万円がオプションの「ビンタ」によるものだという。

番組では今回の取材を、JKが慣れないたこ焼きを作るJKカフェの年商は約5000万円、そして、客が足で踏まれてビンタをお願いできるJKリフレの年商は約2400万円と、端的にまとめた。

「始めた理由?いろいろでーす」普通の女子高生が入り込む理由

制服を着た女子高生(JK)らに男性向けの親密なサービスを行わせる「JKビジネス」が横行し続けている。業者は取り締まりをかいくぐろうと、あの手この手で新業態を展開している。また最近では働く少女側にも変化がみられ、家庭環境も学校生活も“普通”の女子高生たちが、バイト感覚で応募しているという。「JKブランド」を悪用したい業者、小遣い欲しさの女子高生双方の思惑が絡み合っており、警察当局や関係団体などが危機感を強めている。

「JKカフェでーす」

甘い声で、店の紹介カードを持った少女がにっこりとほほ笑む。2015年5月初旬の週末、JKビジネスが乱立する東京秋葉原。ネオンが光る家電街には、制服やメイド服姿の少女たちが十数人並んでいた。慣れたメークの子やモデルのようにあか抜けた子もいれば、小柄であどけない雰囲気の子、純朴そうな子もいた。

「40分飲み放題です」

少女が見せてくれたカードには、明るい店内とかわいらしいイラストがちりばめられている。現役高校生か尋ねると「2年でーす」とピース。働き始めたきっかけは「いろいろでーす」と笑顔で答えた。JKビジネス店の形態は、男性客に個室でマッサージする「JKリフレ」から、デートや観光案内の「JKお散歩」、会話を楽しむ「JKコミュ」、接客する「JKカフェ」など、表向きは卑猥な色を薄めている。しかし、居場所のない女子高生を支援する一般社団法人「Colabo(コラボ)」(東京)の副代表、稲葉隆久さん(32)は、「客と女子高生を引き合わせればなんでもよくて、危険性はどれも同じ」と指摘する。

強まる規制を逃れるべく、「お散歩」や「コミュ」以上に無理のあるサービスも登場していた。警視庁2015年5月10日に摘発した東京・池袋の「みんなの作業所くりおね」は、 折り鶴を折る18歳未満の女子高生らのスカートの中を、マジックミラー越しにのぞき見させるサービスを提供。逮捕された元経営者の男(41)は、「下着を見せるだけなら違法だが、軽作業を建前にすれば労働基準法違反にならないと思った」と供述した。実はこの男、4年前に横浜市内で「女子高生見学クラブ」と称し、くつろぐ女子高生の下着を見せる店を経営したとして、同法違反容疑で逮捕されていた。同様の業態の摘発に同法を適用するのは全国で初めてで、注目を浴びた事件となっていた。

摘発を受けて編み出したのが「お仕事見学」だったが、“趣旨”が違うことは明らかだ。警視庁関係者は、「下着を見せるのが前提。(サービスのメーンを)折り紙にすればいいという問題ではない」とあきれきった様子。懲りずに「くりおね」を立ち上げ直した点などで悪質とみている。ネット上では「新業態」と話題になっていたが、「シュール」「さすがに苦しさが露呈する」などの意見もあった。

JKビジネスのような犯罪の温床となる可能性の高い仕事に就く少女らは、多くが特別な事情を抱えているとされてきた。しかし最近は、家庭や学校生活に目立ったトラブルもなく受験を控えているような「普通」の少女もJKビジネスに足を踏み入れているという。コラボは働く少女を、生活が困窮している「貧困層」▽家庭や学校での関係性や精神状態に不安を抱えている「不安定層」▽経済的にも関係性的にも困窮しておらず特別な事情も抱えていない「生活安定層」-に分類する。生活安定層が増えている背景には業者の巧妙さがあるという。

「かわいいコスチューム貸与」
「働きたいときに働ける♪」

インターネットでの求人サイトには華やかな誘い文句が書かれ、違法性を否定する文言もある。店の大人たちは私的な相談も親身に聞きつつ「君、この仕事に向いているよ」など適度な責任感も植え付けながら真面目な少女を支配する。仕事内容が売春につながったり、違法であると気付かぬまま働く少女は多いという。

愛知県2015年3月、青少年保護育成条例を改正し、全国で初めてJKビジネスを包括的に禁止することを決定。警視庁2015年1月から、18歳でも女子高生なら補導の対象とするなど、取り締まりは厳しくなっている。しかし「うちは大丈夫」と嘘を教え、働かせ続ける店もある。業者は少女を危険にさらしながら、何かあっても責任をとらない。

コラボ代表の仁藤夢乃さん(25)は、「高校生は世間知らずで当たり前。『業者の言葉は嘘だよ、危険だよ』と言ってあげる大人が少なすぎる」と強調する。その言葉通り週末の秋葉原では、たくさんの大人たちがJKの前を通り過ぎ、あるいは2人で闇に消えていった。

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