福岡女学院高等学校

提供: Yourpedia
2020年1月17日 (金) 11:12時点における田舎の西北 (トーク | 投稿記録)による版 (関連項目)

(差分) ←前の版 | 最新版 (差分) | 次の版→ (差分)
移動: 案内検索

福岡女学院中学校・高等学校(ふくおかじょがくいんちゅうがっこう・こうとうがっこう)とは福岡県福岡市南区曰佐(おさ)三丁目に所在するキリスト教系の私立女子中学校高等学校

概要[編集]

1885年の創立以来受け継がれてきた学院聖句「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。」に立ち、すべての人間が「大切なひとり」であり、「神と隣人へとの愛に生きることを要とする、聖く、正しく、賢く、美しく、強い主体的人格の形成」を目指す教育を展開しているキリスト教学校である。そして進みゆくグローバル化社会を担えるような、豊かな知性と感性を兼ね備えた女性を培う教育を目指している。

教育の特徴としては、「英語の女学院」として有名な英語教育、それを基にした国際交流、さらに感性を豊かに育てる芸術教育、「大切なひとり」を基にしたきめ細かい個別指導などが挙げられる。

英語教育[編集]

本校はアメリカの宣教師により創設され生きた英語教育を伝統的に行ってきた。その伝統の中で2003年度より文部科学省の「スーパーイングリッシュランゲージハイスクール」(SelHi) の指定を2期連続6年で受け、さらに2009年度は同省の「英語教育改善のための調査研究」指定校に選出された。計7年の研究成果を基に、四技能(「読む」「書く」「聞く」「話す」)のバランスを考えた英語教育が展開され、問題を解くための英語から、日常で使うための英語の習得を目標としている。中学の時期から英語による英語授業が行われている。

同校の英語教育の特徴に多読の授業が挙げられる。多読とは、易しい英語の本をたくさん読むことによって、「使える」英語を無理なく身に付けられるという英語教育法である。多読用の洋書(幼児が読む絵本から小説まで)は7000冊に及び、九州内では圧倒的な蔵書数である。この教育法によって生徒が持つ英語への拒絶感は軽減され、読んでいる生徒の中には、帰国生でなくてもトワイライトやハリーポッターなどの原書が読めるようになった生徒も出てきている。

SelHiを中心とした英語教育の実績が高く評価され、県内はもとより、県外の進学校や県議会議員なども多数視察に来ている。

国際交流[編集]

近年、社会がグローバル化していく中、国際交流がより盛んになっている。タイにあるチュラーロンコーン大学附属高校の生徒、韓国にある三聖女子高校の生徒等をはじめ、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、イタリア、フィンランド、ポーランド、フランス、スロベニア、オーストラリア、ニュージーランド、コロンビア、インド、シンガポール、台湾等から短期、長期にわたる留学生を受け入れている。

チュラーロンコーン大学附属高校、三聖女子高校とは提携を結んでいる。

また本校からはイギリス、オランダ、タイ、韓国、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、コスタリカ等へ生徒たちを留学生として派遣している。

芸術教育[編集]

本校は伝統的に芸術教育に力を入れている。高校に音楽科を設置していることもあり、プロの演奏家たちを教師に迎え音楽教育を行っている。中学では、バイオリンの授業が必須。

また美術の授業では「よく見る」、「描き急がない」、「時間をじっくりとかける」ということをモットーに制作を行う。一つの作品に4ヶ月から半年ぐらいかけて取り組む。一つのことにじっくりと取り組む経験が大切であり、時間を積み上げることでしか人は力が付かないのだという考えの下行われている。有名な授業に「土を描く」というものがある。

学習[編集]

学校生活の中心は授業であり、いわゆる主要5教科の授業は基本である。中学では課外授業、土曜講座(通信添削教材学習会)、強化学習会(全学年対象)、アシストクラス(中1・中2対象)、テスト前学習会・テスト後学習会、週末課題などそれぞれの習熟層をフォローする仕組みがある。高校では進学クラス(私立文系)と特進クラス(国文・理系)に分かれ、進路に則した学習指導がなされている。

クラブ活動[編集]

<運動系>

  • サッカー部
  • バスケットボール部
  • バドミントン部
  • 硬式テニス部
  • 陸上部
  • バレーボール部
  • 剣道部
  • バトン部

<文化系>

  • アニマ・イラスト部
  • ESS部
  • 放送研究部
  • 演劇部
  • Missionオーケストラ部
  • 音楽部(ミュージカル)
  • 茶道部
  • 写真部
  • 美術部
  • 映画研究同好会
  • 園芸同好会
  • 軽音楽同好会(高校から)
  • 調理同好会
  • 筆曲同好会
  • 短歌同好会

<その他>

  • ハンドベル・クワイヤ
  • Missionクワイヤ(聖歌隊)
  • YWCA(ボランティア)

サッカー部[編集]

サッカーなでしこリーグに属する福岡J・アンクラスは、元々この学校の部活動から出発した歴史がある。しかし、トップチームがプロリーグに昇格したこともあって、日本サッカー界のルール変更でプロとアマのけじめをつける必要に迫られた事情から、アンクラスのユースとして組み込まれていたこの学校のサッカー部(ANCLASユース福岡女学院SS)は、2011年4月にアンクラスから分離され、純然たる部活動に戻った。このため現在のアンクラスにはこの学校の在校生は一人もいない。

中高と大学の連携[編集]

福岡女学院には福岡女学院大学福岡女学院看護大学が併設されており、中高と大学の連携がなされている。高校では大学講義の授業があり(選択制)、韓国語、メディア論、心理学、幼児教育、国際キャリアなど幅広い教養が学べる。また中学のキャリア学習においては、福岡女学院看護大学での研修が行われる。中学の学習サポートとしてアシストクラスがあり、教職課程を受講している学生が中学生に勉強を教える仕組みもある。その他多岐に渡って中高と大学の連携が行われている。

寄宿舎[編集]

敷地内にカナン寮がある。中学から入寮が可能である。 主に、家から学校まで距離が遠い生徒が利用している。休日に帰省可能。

宗教教育[編集]

ミッションスクールである本校では建学の精神に基づき宗教教育が行われている。毎日20分間の礼拝が行われ、2008年にギール記念講堂に設置されたパイプオルガン(ガルニエ社)の伴奏で讃美歌を歌う。礼拝は福岡女学院の根幹であり、変えてはならない精神として位置付けられている。クリスマス礼拝では全校生徒によるハレルヤコーラス(ヘンデルメサイア」より)が行われる。同窓会では讃美歌やハレルヤコーラスが歌われることがよくある。キリスト教教育強調日では、社会の問題をキリスト教的に考察し、全校生徒で討論を行う。

クリスチャンでなければ本校に入学できないという誤解が時々あるが、クリスチャンであるかないかは入学資格には一切関係ない。

制服[編集]

1921年、当時の校長エリザベス・リーの発案により、欧米で高級子供服として流行していたセーラー服を制服として制定。現在でも当時のデザインを基本的には踏襲している。このデザインがセーラー服の先駆けとなり、全国に広まったことは有名な話である。(日本で初めてセーラー服を制服に制定した学校は、1920年の「平安女学院」(京都)とされているが、現在一般的に見られるような上下セパレート型のセーラー服を制服として最初に採用したのは福岡女学院であると服飾史上いわれている。)

冬服
濃紺サージ地のセーラー服。袖口と襟に3本の濃いえんじ色のラインが入る。ネクタイの素材は絹でラインと同色。胸当てに白い錨の刺繍が入る。1921年制定。
夏服
空色ギンガム地のセーラー服。袖口と襟に3本の白色のラインが入る。ネクタイの素材は絹で黒色。1923年制定。

鞄(鍵付き)は指定で通学靴はローファー

2015年度に乾カバン、補助バッグをリニューアルした。

教育組織[編集]

高等学校には次の教育組織がある。

  • 普通科 進学クラス(私文総合)、特進クラス(国文・理系)
  • 音楽科

学校行事[編集]

  • 4月 - イースター礼拝、親睦遠足、中1ミッションスプリングキャンプ
  • 5月 - 創立記念日、メイクィーン、メイポールダンス(5月18日)、中学体育祭
  • 7月 - 平和祈念週間
  • 8月 - 海外研修旅行(オーストラリア メルボルン)、(韓国)(希望者)、夏季修養会
  • 9月 - 女学院祭(9月第1週金曜日・土曜日)
  • 0月 - 高校1年修学旅行(京都・奈良)
  • 11月 - キリスト教教育強調日、音2年生修学旅行(東京方面)
  • 12月 - 音楽科卒業演奏会、マラソン大会、クリスマス礼拝、ヘンデルメサイヤクリスマスコンサート
  • 2月 - 中学2年スキー自然教室(新潟・東京)(中学修学旅行は2015年度入学生よりハワイに変更される)
  • 3月 - 卒業礼拝、卒業式、海外研修旅行(カナダ)(希望者)

沿革[編集]

交通アクセス[編集]

著名な出身者(高等学校)[編集]

併設学校[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]