古楽器

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古楽器の演奏、アシジの下教会の礼拝堂にあるシモーネ・マルティーニのフレスコ画
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古楽器(こがっき)とは、西洋音楽において、楽曲が作曲された当時の演奏に用いられ、こんにち日常的には見かけなくなった楽器のことを指す。英語では、early instruments(昔の楽器)、original instruments (オリジナルの楽器)もしくは period instruments (当時の楽器)、 aurthentic instruments ([歴史考証から]正統的な楽器)というように、ニュアンスに応じていくつかの使い分けがされているものの、全て古楽器のことを指す。

概要

年代的には、中世ルネサンス期バロック期ヨーロッパの音楽で用いられていた楽器を主にいう。このように言うと、古い時代に製造され、当時そのままの姿で、主に博物館や古い城館、個人の蒐集家のもとに保存・伝承された楽器のことを連想しやすいが、実演奏においては、それらの楽器の構造や形状・製法・材料を、現物や音楽文献の裏づけによって忠実に再現したレプリカを用いるのが通常である。また、ヴィオローネチェロのように、19世紀以降に改造された楽器を、元のかたちや状態に復元して使うこともある。このような楽器も古楽器と呼ぶ。ただし、20世紀前半に、推測や史料考証の誤りから造られた、ペダルつきのモダン・チェンバロや、弦楽器の「バッハ弓」は、古楽器およびその部品の複製とは認められない。

留意点

古楽器の定義の仕方としては、20世紀初頭に大量生産方式が開始される以前に、専門の職人(個人や職人集団)によって手作りされた時期の楽器と定義することもできる。これによると、例えば上記の年代から外れるピアノの場合でも、18世紀後半から19世紀初頭に造られたフォルテピアノや、その後20世紀初頭にモダン・ピアノの規格が世界的に統一されるまでの過程で造られた、さまざまなタイプのピアノを、すべて古楽器として扱うことが可能になる。

パイプオルガン演奏では、いちいち断らないことが多いものの、19世紀以降のシンフォニック・オルガンを用いずに、18世紀以前の教会オルガンを用いてバロック以前の鍵盤楽曲を演奏・録音する傾向が増えつつあり、これも古楽器演奏の一環と見做してよい。

中世以降の東西の文化交渉の結果、民族楽器民俗音楽の楽器)と明らかに関連性のある楽器がいくつか見られ、とりわけ中世の世俗音楽の楽器に中央アジアアラビア半島起源のものが多い。中にはビウエラのようにその後に西洋の民族楽器として定着したものもある。ただし古楽器という概念は、あくまでクラシック音楽でのカテゴリーであって、民族音楽における伝統楽器と(たとえ重複するものがあるにせよ)同義ではない。

主な古楽器


古楽器演奏

バロック音楽以前や、時に古典派音楽までの音楽を、古楽器と時代考証に基づく当時の奏法を用いて演奏する音楽を、狭義の古楽ということがある。

古楽器の調律

古楽器による演奏では、ピッチは作曲当時の時代・地域に近い、現代のa'=440Hzという基準とは異なったピッチが用いられることが多い。また音律には古典調律が用いられる。

古楽器で用いられる主なピッチ

  • カンマートーン[Kammerton](室内楽ピッチ/俗に言うバロックピッチ) a'=415Hz(現代比:半音低い) 現在のドイツ・バロック系音楽で最も一般的
  • ティーフカンマートーン[Tiefkammerton](フレンチ・ピッチ/ヴェルサイユ・ピッチ) a'=392Hz(現代比:全音低い) フランス・バロック系、その影響を受けたと思われるドイツの室内楽作品
  • コーアトーン[Chorton]/ヴェネツィアン・ピッチ a'=460Hz(現代比:半音高い) イタリア・バロック系音楽や北ドイツのオルガン音楽、ドイツ系教会音楽の一部
  • 古典派ピッチ a'=430Hz 古典派期

ただし、ここで記したピッチの数値は現代の古楽器演奏で用いられる例である。現代のピッチに対して、古典派ピッチを除いては便宜上半音単位でずらして用いられる。一口にカンマートーンなどと言っても、当時は地域によって、より複雑なピッチが存在した。

主要な古楽器演奏家ならびにアンサンブル

海外の古楽指揮者

海外の古楽演奏家

海外の古楽アンサンブル

邦人古楽指揮者

邦人古楽演奏家

国内の古楽アンサンブル

関連項目

外部リンク