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'''万歳'''(旧字体:'''萬歳'''、ばんざい、ばんぜい)とは、喜びや祝いを表す動作などを指していう言葉。動作を表す場合は、「万歳」の語を発しつつ、両[[腕]]を上方に向けて伸ばす。また、より強調して、「万々歳(ばんばんざい)」と言われる場合もある。
 
'''万歳'''(旧字体:'''萬歳'''、ばんざい、ばんぜい)とは、喜びや祝いを表す動作などを指していう言葉。動作を表す場合は、「万歳」の語を発しつつ、両[[腕]]を上方に向けて伸ばす。また、より強調して、「万々歳(ばんばんざい)」と言われる場合もある。
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===所作===
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万歳の所作・作法について、公式に定められた文書等は存在しない。前述の偽書『万歳三唱令』においては、足運びを含めてまことしやかな所作が定められているが、如何せん偽書であるため、この文書に書かれた所作が正式なものとは解されていない。
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[[2010年]](平成22年)には、[[木村太郎 (政治家)|木村太郎]]衆議院議員が内閣に対する[[質問主意書]]において、[[天皇陛下御在位二十年記念式典]]で行われた[[鳩山由紀夫]]内閣総理大臣の所作が「手のひらを天皇陛下側に向け、両腕も真っ直ぐに伸ばしておらず、いわゆる降参を意味するようなジェスチャーのように見られ、正式な万歳の作法とは違うように見受けられた。」と難じ、「日本国の総理大臣として、万歳の仕方をしっかりと身につけておくべきと考えるが、その作法をご存知なかったのか、伺いたい。」と問うた。これに対して内閣は、「万歳三唱の所作については、公式に定められたものがあるとは承知していない。」と答弁している。
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この質問主意書のように、「万歳の正しい姿勢」と目されるのは、先の偽書『万歳三唱令』に示されるところの「両腕から指までをまっすぐ上に伸ばし掌は内側」であるが、これがそもそも偽書であり、また所作自体としても公式であるという典拠に欠き、共通認識として扱われていない。この状況は、多くの公式行事で万歳三唱が行われた戦前においても同様で、たとえば、1940年(昭和15年)の[[大政翼賛会]]発足式における万歳の写真では、掌の向きは前であったり内側であったりと、まちまちな様子が見て取れる<ref>『日本20世紀館』(小学館)ISBN 4-09-623011-1 P.423掲載</ref>。
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一方、歓喜の表現として古くから類似する所作は存在したが、それらも余り明確な決まりは無かったようである。たとえば、1927年(昭和2年)、[[田中義一内閣]]の成立が決定した際に、[[田中義一]]と政権与党の[[立憲政友会]]メンバーらが祝杯を挙げる場面の写真では、奥のほうには歓喜の表情の人物らが数名両手を挙げているものの、掌は手前を向いていたり握られていたりとまちまちである<ref>『日本20世紀館』(小学館)ISBN 4-09-623011-1 P.336掲載</ref>。
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このように、正式な万歳の所作というようなものは、歴史的にも慣例上も定まっているとは言い難いが、おおむね「威勢よく両手を上げる動作」が万歳の所作と解されている<ref>{{Cite news |title= |newspaper= デジタル大辞泉|date= |author= 小学館|url= |accessdate= 2014-11-16}}</ref>。
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==

2019年11月22日 (金) 11:47時点における版

Disambiguation

この項目では一般用語について説明しています。

  • 伝統芸能の万歳(万才)については萬歳をご覧ください。
  • L-VOKALのシングルについては万歳 (曲)をご覧ください。
  • かつて存在した地方自治体については万歳村をご覧ください。
  • その他の「万歳(バンザイ)」についてはバンザイをご覧ください。
  • {{{10}}}については[[{{{11}}}]]をご覧ください。
  • {{{12}}}については[[{{{13}}}]]をご覧ください。

万歳(旧字体:萬歳、ばんざい、ばんぜい)とは、喜びや祝いを表す動作などを指していう言葉。動作を表す場合は、「万歳」の語を発しつつ、両を上方に向けて伸ばす。また、より強調して、「万々歳(ばんばんざい)」と言われる場合もある。

所作

万歳の所作・作法について、公式に定められた文書等は存在しない。前述の偽書『万歳三唱令』においては、足運びを含めてまことしやかな所作が定められているが、如何せん偽書であるため、この文書に書かれた所作が正式なものとは解されていない。

2010年(平成22年)には、木村太郎衆議院議員が内閣に対する質問主意書において、天皇陛下御在位二十年記念式典で行われた鳩山由紀夫内閣総理大臣の所作が「手のひらを天皇陛下側に向け、両腕も真っ直ぐに伸ばしておらず、いわゆる降参を意味するようなジェスチャーのように見られ、正式な万歳の作法とは違うように見受けられた。」と難じ、「日本国の総理大臣として、万歳の仕方をしっかりと身につけておくべきと考えるが、その作法をご存知なかったのか、伺いたい。」と問うた。これに対して内閣は、「万歳三唱の所作については、公式に定められたものがあるとは承知していない。」と答弁している。

この質問主意書のように、「万歳の正しい姿勢」と目されるのは、先の偽書『万歳三唱令』に示されるところの「両腕から指までをまっすぐ上に伸ばし掌は内側」であるが、これがそもそも偽書であり、また所作自体としても公式であるという典拠に欠き、共通認識として扱われていない。この状況は、多くの公式行事で万歳三唱が行われた戦前においても同様で、たとえば、1940年(昭和15年)の大政翼賛会発足式における万歳の写真では、掌の向きは前であったり内側であったりと、まちまちな様子が見て取れる[1]

一方、歓喜の表現として古くから類似する所作は存在したが、それらも余り明確な決まりは無かったようである。たとえば、1927年(昭和2年)、田中義一内閣の成立が決定した際に、田中義一と政権与党の立憲政友会メンバーらが祝杯を挙げる場面の写真では、奥のほうには歓喜の表情の人物らが数名両手を挙げているものの、掌は手前を向いていたり握られていたりとまちまちである[2]

このように、正式な万歳の所作というようなものは、歴史的にも慣例上も定まっているとは言い難いが、おおむね「威勢よく両手を上げる動作」が万歳の所作と解されている[3]

脚注

  1. 『日本20世紀館』(小学館)ISBN 4-09-623011-1 P.423掲載
  2. 『日本20世紀館』(小学館)ISBN 4-09-623011-1 P.336掲載
  3. 小学館 () 小学館 [ ] デジタル大辞泉 [ arch. ] 2014-11-16

関連項目